コミュニティレイヤーという考え方


天地山公園から見下ろす風景

天地山公園から見下ろす風景

ここ1〜2年、活動しながらずっと考えて来たことがあります。
それは地域において「コミュニティレイヤー」を築くことと、それを社会で認知された「縁」として、支援や育成の事業、施策にできないだろうか、ということです。

少し以前より「知縁」とか「目的縁」「趣味縁」などと呼ばれる、新たな「人のつながり」が注目されています。「コミュニティレイヤー」とは、そうした「知縁」などによって結ばれた人のつながりが、多層的に土地上に重なり、レイヤー(層)をなす・・・そんなイメージで、そのレイヤーを、私としては「コミュニティレイヤー」と呼ばせてもらっています。

余談ですが、Googleの提供する「Google Earth」には「コミュニティ・レイヤー」という機能があり、Map上にアイコンで、テーマ別のBBS(掲示板)での発言がマッピングされる、というものがあるようです。
でも、ここで云う「コミュニティレイヤー」は、Googleのそれとは異なる意味で使っています。

さて、社会における人の「縁」には、「血縁」「地縁」といった、古くから自然発生的に築かれた縁があります。
また、近代、「職縁」やネットでつながる「ネット縁」なるものも現れました。
ネット縁がごく一般化した現在、ネットにより加速度的に構成されやすくなった縁として、主義や思想、趣味、おかれた立場などでつながる「知縁」「目的縁」「趣味縁」などが云われるようになって来ました。
例えば・・・子育て世代のママ友ネットのような「目的縁」や、私など、キャンプを趣味とする人々のブログとオフ会を通じた交流によく参加しますが、「趣味縁」の典型例でしょう。名前や年齢、仕事、住所、国籍も関係なく、ただただ趣味だけで深くつながったりもします。

個人がどのような「知縁」「目的縁」「趣味縁」に関わるかにより、その人の特性が表れますが、地域において、様々な活動が活発化することで、多様なコミュニティレイヤーが形成されていきます。
私は、多重化するコミュニティレイヤーの層の密度や厚さで、地域の活性度を測れ、また、どんなレイヤーの密度が濃いかにより、地域特性(もしくは地域イメージ)が描けるのではないか、と考えています。

いろいろ調べてみると、さすがは総務省。地域SNS推進の概念には、すでにそうした考えを盛り込んでおられますし、知縁コミュニティの形成が、リアルな地域社会をより良くしていくところまで、すでに述べられていました。

知縁コミュニティと地域SNSの展開
http://www.d3.dion.ne.jp/~maki_sr/jichiform2.html

昨今のFacebookを代表とする新たなソーシャルメディアの台頭は、SNSではまだ不便でぎこちなく未熟だったコミュニティ形成ツールとしてのICT利活用度の向上を、一気に高めたと思います。
Facebookの「いいね!」で表される個人のプロフィールは、まさにその人の特性を示しますし、「いいね!」とされたFacebookページは、ある意味コミュニティレイヤーとも云えます。

ところで、上記のサイトでもすでに語られているように、都市化、核家族化、グローバル化が進むにつれ、血縁、地縁などの旧来型コミュニティのみでは、すでに時代に合わなくなってしまいました。
都市では既にそれがないこと前提でシステムが築かれていますが、田舎に行けば行くほど、縁故は色濃く残っており、色濃く残っていること自体はいいのですが、それがゆえに排他的であったり、自由な価値観とライフスタイルを望む人々には受け入れにくかったり、そのようなことが、実は地域の発展に影響を及ぼしている面もないとは言えないのではないでしょうか。

現在、SlowLABでもいくつかの地域活動に関わり、事業に取り組んでいます。
例えば「里山學校」。パーマカルチャーを代表とする、持続可能な地域づくりや環境共生型生活に関心ある方々、とりわけ子供たちにそうした本来の豊かな暮らしを伝えたいと願う都市在住のご家族に向け、学びと交流の場を提供し、地域において「エコヴィレッジ」的コミュニティレイヤーを形成しようとする活動。
このような活動を地域で活発化することにより、「点」であった人々が線で結ばれ「層」になることを・・・コミュニティレイヤーが形成され、それが地域特性にもなりうることを、今実感しています。
さらにソーシャルメディアの進展により、レイヤー層は途切れることなく時間軸を紡いでいます。

過疎化高齢化、主力産業である農林漁業の衰退による雇用の減少など、地域は多くの課題を抱えています。
旧来型の血縁、地縁のコミュニティレイヤーとはまた別の、多様なコミュニティレイヤーを地域活動を通じて育て、その地域に住む人々の、新たなライフスタイルを創造することができれば・・・そんな取り組みの一翼を、SlowLABが担うことができれば、と考えています。

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